北欧スカンジナビアのライフスタイル「ヒュッゲ」。温かみある「心地よさ」を大切にしている価値観を表現した言葉です。ヒュッゲには、日照時間が短い風土で家のなかを心地よく過ごせる工夫で満たし、洗練された空間に昇華させた先人の知恵が集まっています。
「ヒュッゲ」という言葉、日本語でぴたりとおさまる言葉はなかなか見つからないのですが、「人との繋がり」「暖かさ」「幸福な暮らし」といった、北欧スカンジナビアらしい心地よいライフスタイルを表現する言葉。独特なニュアンスがこめられていて、そこに北欧スカンジナビアに住む人たちの誇りが感じられるものです。例えば、大切な友人や親しい家族と一緒に心が穏やかになるひと時を過ごす。そんな暮らしを北欧スカンジナビアでは「ヒュッゲなライフスタイルだね」と表現します。
ヒュッゲは、デンマークで生まれた価値観ですが、北欧・スカンジナビア全体に共通する文化でもあります。1日のうちに何度も家族や職場仲間とティータイムを楽しむ様子は、スウェーデンやフィンランドでも見受けられる情景です。どんなに忙しくても大切な人たちと一緒に、ほっこりを過ごす時間をもうけること。こういった、暮らしのなかの心地よい「やわらかさ」や「温かさ」を感じて生活することが、ヒュッゲの真髄と言えそうです。
スカンジナビアらしい心地よさを表す「ヒュッゲ」ですが、暮らしのなかに取り入れるヒントはたくさんあります。
例えば朝日が差し込むように閉じたカーテンを開けてみる、アロマをディヒューズしてみる、お気に入りのカップでコーヒーを味わう、大事な人のためにお菓子を焼く、小さなお花を花瓶に挿してみる。無駄なものを手放してみることもヒントのひとつです。
私たちが北欧スカンジナビアの住宅やインテリアに惹かれるのは、その風土が生んだと言える独自の「インドア文化」にも理由があると言えるでしょう。
北欧スカンジナビア地域の風土は、秋から冬にかけて日照時間がとても短くなります。それこそ真冬ともなれば、1日のうちで太陽の光がとどくのはおよそ3時間しかない日さえあるのです。
このような北欧スカンジナビアの風土では、厳しい寒さと真っ暗な夜が続く日でも家のなかで快適に過ごせるよう、家づくりやインテリア、過ごし方などに様々な工夫が施されました。
家なかで過ごす時間が長い。だからこそ北欧スカンジナビアでは、ずっと灯しておけるやわらかい照明や色艶やかなインテリア、可愛らしいデザインの雑貨、そして快適な暮らし方が洗練されていったのです。
北欧スカンジナビアのインドア文化を代表するもの、それは暖炉ではないでしょうか。現地の人たちはリビングに集い、暖炉に薪をくべて温かい火をかこみます。
心をほっこりさせるのは暖炉だけでありません。家のそこかしこにやわらかい灯りのキャンドルも置いて、長い暗がりで心やすらかに過ごすのです。
とくに冬は、窓の外にはどんよりとした薄暗い風景が広がっています。インテリアにビビッドカラーのソファや淡い色合いの壁紙など、暮らしに彩りを添えるカラフルなアイテムを揃えているのが特徴的。品の良いアクセントとなります。
スウェーデンでは「フィーカ」と呼ばれる過ごし方があります。温かい飲み物を片手に、家族や友人とおしゃべりを楽しむ時間のこと。チョコレートやシナモンロールなど、甘いお菓子も味わいながら過ごすひと時に、みんな自然とほっこりとしてしまいます。お菓子は自宅で焼き上げることもあり、集まって作るのもまた楽しいでしょう。
家で暮らす名人である北欧スカンジナビアの人たちは、部屋づくりにもこだわりをもっています。
部屋のベースには白壁やウッド素材を使用。シンプルな白壁は部屋を明るくしてくれますし、森林に恵まれた土地にウッド素材は分けることのできないカップリングです。自然なぬくもりを演出し、寒い冬を健やかに乗り越える場所を提供してくれます。
こういった素朴な色調や質感を基調にすることで、逆に配置するインテリアの色柄を鮮やかに目立たせることができます。北欧スカンジナビアの定番スタイルとして、世界中で愛され取り入れられているデザインです。
漆喰の白壁や天然木材が印象的な
スカンジナビアの家の内装を見る
スカンジナビアのインテリアの配置は、すっきりとしたスタイリッシュさが特徴的。インテリアのあいだに余白を設けることで、雑然とした印象にならないセンスの良さが感じられます。
トーンがシンプルに統一されている空間に、バランスよくインテリアや植物、アートなどを配置することで、存在感がいっそう増して感じられます。
「Navia 北欧・スカンジナビアの家と暮らし」では、スカンジナビアのデザインが実際に活かされた住宅の事例集もたくさん紹介しています。
スカンジナビアの家づくりには、ヒュッゲなひと時やスローライフを味わうために様々な工夫が込められています。
実際の事例を見るだけでも、暮らしのなかに取り込むヒントがたくさんありますよ。北欧スカンジナビアのインテリアブランドなどについてもまとめています。
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単なる健康維持の為だけでなく、コミュニケーションや生活の質を向上させるものとして、人々から愛され続けている文化です。
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北欧・スカンジナビアデザインの家づくりを手掛ける、群馬県高崎市の「シュガービレッジ」。スカンジナビアの豊かなライフスタイルを再現する「木枠の窓」や「漆喰の壁」など、他の住宅会社では見ることができない素材やデザインが魅力です。Navia編集部は、日本国内でも数少ない「スカンジナビアデザインを極める工務店」である同社に当サイトの監修を依頼しました。シュガービレッジの、「くつろぎとやすらぎの暮らし」をコンセプトにした住宅事例は、HPにも多数掲載。ぜひご堪能ください。