北欧のライフスタイルには北欧の方たちのジェンダー観が反映されています。北欧ではジェンダーに対する取り組みが積極的に行われており、社会全体でその活動を後押しする体制がとられているのです。
2021年、世界経済フォーラムが公開した各国のジェンダーギャップ指数において、北欧各国は上位にランクインしました。
(※)参照元:【PDF】Global Gender Gap Report 2021(https://www3.weforum.org/docs/WEF_GGGR_2021.pdf)
北欧各国の中では最下位となったデンマークでも、調査対象156か国の上位20%以内という結果です。北欧の国々は幸福度が高いとされており、ジェンダーギャップや結婚に対する捉え方も独特です。男女の役割をはっきりと分けず、できるだけ性別に囚われず平等であることを大切にしています。そのような取り組みは家庭だけでなく、学校や社会、職場など、さまざまな場所で行われています。
しかし、北欧の国でこのような取り組みが昔から行われていたわけではありません。例を挙げると、アイスランドで女性が男性と同じく25歳以上で得られたのは1920年であり、ノルウェーで産休や育休の延期が認められたのは1985年でした。決して元からジェンダー格差が小さかったわけではないのです。
男女平等が浸透するにつれ、ライフスタイルも変容していきました。籍を入れないカップルが増えたり、子供ができても結婚せずに暮らしたりなど、家族の形は人それぞれです。婚約してから結婚するまでの期間が5年以上という方もおり、LGBTに対する権利にも注目が集まっています。なお、アイスランド、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランドの5カ国では同性婚が認められており、本当の自分を偽らず生活できるよう配慮しています。結婚や家族の形を柔軟に受け入れているのが特徴的です。
過去に取られた政策により、教育や福祉といった公共部門での女性雇用が増え、民間部門には男性が多くなるという偏りが生まれました。女性・男性の平等という観点から、社会全体で働き方に対する意識を変えていこうとする意識が広まったのです。その結果、2014年10月28日に発表された「世界男女平等ランキング」において、1位がアイスランド、2位がフィンランド、3位がノルウェー、4位がスウェーデン、5位がデンマークという北欧が上位を占めることになりました。北欧では女性も働きに出るのが当たり前であり、専業主婦の方が珍しいほど。制度を整えながらジェンダー平等を後押ししているのが北欧社会であり、根本から労働に対する意識改革を行ったことが、女性の社会進出に大きく貢献しています。
男女平等において世界でもトップに君臨する北欧の国々ですが、初めからジェンダーギャップがなかったわけではありません。ジェンダーギャップを埋めようとする取り組みが積極的に行われた裏には、国民たちの批判がありました。そのような声を受けて、女性の意識改革や男性の支援、社会制度の整備など、労働に対する意識変革を根本から変えていったのが成功の秘訣です。
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